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旅バカ医学生、絶景求めて世界一周。

旅好き・アウトドア好きな大学生が、バックパッカー世界一周&自転車日本一周の旅行記を綴ります。旅に使ったアイテムや持ち物の記事も随時書いていきます!

世界一周64日目後編 パレスチナ自治区(20) 〜700kmの「分離壁」〜

20ヶ国目・パレスチナ自治区(ヨルダン川西岸地区)





岩のドームを見終わり、旧市街から出てきたのが11時ごろ。

いまからパレスチナ自治区へと向かいます。







パレスチナ自治区には大きな観光地が1つあります。

イエスキリストが生まれた馬小屋があったとされる場所に建つ「生誕教会」。

有名なベツレヘムの街にあります。






パレスチナ自治区はやはり治安が良いとは言えないため、
ベツレヘムに行く観光客のために、


できるかぎりパレスチナ自治区で歩き回らなくて言いように、
エルサレムからベツレヘムへ直通の日帰りツアーが多く組まれています。







もちろんツアーに参加するお金なんて無いので、
自力で向かいます。


エルサレムからベツレヘムまでは直線距離でたった10kmほど。







旧市街の北にあるダマスカス門から231番のアラブバスに乗ると1時間ほどでベツレヘムへ行くことができます。




15分に1本バスは出ており、
乗客の8割ぐらいは地元の人。






イスラエルからパレスチナの学校へ向かう学生の子が多く乗っています。

全員が女の子。





ノーベル平和賞に選ばれたマララさんのように、
中東のイスラム教で女の子の教育はあまり恵まれていないイメージ。


パレスチナ自治区にしかイスラム教の女子校が無いのでしょうか。

あくまで推測なんで事実は分かりませんが。








バスの車窓からは衝撃的な光景が見えました。

地平線の果てまで続く、殺風景な高い「







イスラエルパレスチナ自治区との国境に一方的に築いたものです。

イスラエルによると、「パレスチナ人による自爆テロからイスラエル人を守るため」の壁だそう。





総延長は700km、高さは8mを越えます。





コンクリートで造られた分厚い壁の上に鉄条網が張られています。

その鉄条網は全てパレスチナ側を向いています。







この壁は多くの場所で、
停戦ラインをパレスチナ側へと踏み越えているそう。




壁の建設のために多くのパレスチナ人が立ち退きを命じられ、家を壊されたため、

国連イスラエルに壁の建設をやめるよう命令しました。




国際司法裁判所も違法との判決を出しました。






しかし、壁の建設は止まりませんでした。








この壁はイスラエルによる入植を明確にするためのもの、という見方が殆どです。



正式名称は「分離壁」ですが、

通称「アパルトヘイト・ウォール(人種隔離の壁)」とも呼ばれています。











そもそもなぜイスラエルパレスチナが戦争をしているのか。




元はと言えば、有名なイギリスの「二枚舌外交」に端を発します。




第一次世界大戦の際、イギリスは敵対していたトルコを弱体化させるために、

トルコの支配下にあったアラブ人たちに、

「トルコに反逆したら戦争が終わったあとにおまえたちの国を作ってやる」

と約束し、アラブ人を蜂起させました。








同時にユダヤに、

「支援してくれたらユダヤ人国家を建国させてやる」

と約束しました。








そして第一次世界大戦はイギリス側の勝利で終わりました。



ユダヤ人、アラブ人はイギリスとの約束通りに、

現在のイスラエルパレスチナの地域に、
夢だったそれぞれの国家を建設しはじめます。




双方の民族が、

「いやいや、イギリスと約束したの俺やから!

ここに俺らの国つくるねん!おまえ来んなよ!」



って感じで戦争が始まりました。

イギリスは知らんぷり。









それが現代に続くイスラエルパレスチナ問題の発端です。


ユダヤ人が社会的な要職を占めるアメリカは、当然イスラエル側の味方をしました。

その結果、アメリカを味方につけたイスラエルの圧勝。



どんどん居住域を広げました。






そして築かれたのがこの「壁」。






現在、パレスチナ人は2地区(ヨルダン川西岸地区ガザ地区)に分断され、

壁の向こう側に押し込まれています。










なぜユダヤ人がこんなにもこの土地に拘るのか。

その歴史は2000年前にさかのぼります。







ユダヤ教の聖地だったエルサレムローマ帝国に陥落させられたのが西暦70年。





このとき神殿の丘にあったユダヤ教の神殿は破壊され、

西側の壁(現在の「嘆きの壁」となっている」だけが残されました。











嘆きの壁の内側にある神殿の丘、破壊されたユダヤ教の神殿の跡地には、

現在はイスラム教の聖地である岩のドームが建っています。









それから2000年もの間、ユダヤ人は自らの国家を失い、

離散の民として世界中に分かれて暮らしていました。






そんな彼らにとってエルサレムを奪還し、

この場所にユダヤ人国家を再び建国することは

2000年間悲願だったわけです。







どちらにも強い思いがあり、

決してどちらかだけが一方的に悪いわけではない。



憎み合う必要のなかった両者が突然殺しあうことになってしまった。

そんなパレスチナ問題。









色んなことを考えながら車窓からの景色を眺めていると、

バスはベツレヘムの道端に到着しました。






Googleマップで調べると

ここから生誕教会までは近道すると1.2km、

遠回りすると2.4kmだそう。




迷わず近道を選びます








裏通りの商店街みたいな道です。

この道が本当に怖かった




こんな雰囲気の場所に行ったのは初めてでした。




観光客はもちろん1人もいません。







一見和気あいあいと賑わっているように見えますが、

話し声は殆ど無くとても静か。





物凄く殺気立っています

360度全方位から自分に注がれる、冷徹な視線。






ライオンの群れの中を歩くのシマウマみたいな気持ち。



常に気を張りながら歩かなければならなく、

数十メートル歩くだけで精神的にヘトヘトになります。











そしてやっと生誕教会に到着しました。





この場所だけは直通のツアーバスで来た観光客で溢れています。





治安の良さ。 心から安心できます。笑







ちなみに帰りは遠回りして2.4kmの大通りから帰りました。

そこはかなり治安がよかったです。



パレスチナ自治区に行かれる方は、

裏通りではなくできる限り太い道を選択してください!









先ほども書いたようにパレスチナはアラブ人の国。



つまり街中はモスクだらけ、

ほぼ全員がイスラム教徒です。




その中にぽつんと建つ教会。

異質な雰囲気でした。






ちょうど12時だったので、

教会の中ではミサが開かれていました。








地下に降りると、

キリストが生まれたとされる馬小屋のあった場所に辿り着きました。







ダ・ヴィンチコード」とかに出てきそうな厳かな雰囲気。

周りの街との対比もあり、圧倒されました。










教会を出て、もう1箇所見たかったものを見に行きます。

それは「」。







イスラエルとの高い壁は、

自由や平和を願う落書きで溢れています。



街中もそんな落書きだらけ。







イギリスの有名覆面アーティスト・「バンクシー」による作品も複数箇所にあり、

タクシーをチャーターすれば見て回ることができます。







バンクシーのアートは初見では絶対にわからないような場所に描かれているので、

自力で見て回るのは恐らく不可能。






距離もけっこうあるし、何より治安面で徒歩はおすすめできないので、

タクシーをチャーターするのが無難です。







ネットによると相場は1台貸し切って20米ドルぐらいだそう。

20米ドルで貸し切り、
1時間ほど壁やバンクシーの落書きを見て回ります。






まずは街中に描かれたバンクシーのアートを幾つか。






1つめは店先の壁に。









2つめはガソリンスタンドの洗車機の裏側に。

壁の向こう側に花束を投げています。










3つめは店先の塀に。

平和の象徴である白い鳩が銃口で狙われています。









最後に壁を見て回ります。







高い壁には何箇所も監視塔が設置されています。

その上に高らかにたなびくイスラエルの国旗。









パレスチナ側の壁は、人々の落書きやメッセージで溢れています。













目の前で現在進行形で進んでいる「歴史」。

いろんな解釈もあります。







どっちの味方をするか意見がある人もいるでしょう。




そんなことは全て置いておいて、


本当にこれをいま、

自分の目で見ることができてよかったと思いました。








これまで訪れた20カ国で最も身の危険を感じた国パレスチナ自治区



ただ、間違いなく、最も「来てよかった」

と感じた国でした。







再び教会へと戻り、バスに乗ってエルサレムへ戻ります。




夕食を食べて宿に帰り、

身体の疲れだけでなく精神的に疲れもどっと押し寄せ、

ベッドで泥のように眠りました。









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